「ゼロリスク社会」の罠

久々の読書もの。

 

人間はリスクを読み違えることがある、と言うのがテーマ。

 

我々を取り巻く社会にはリスクがゼロの事象は考えられない。感覚的にリスクがあるからそれを避けるだけではすまない。リスクを避けるためのコスト、リスクの発生頻度、、、と言うようなことを定量的にとらえて判断することが必要ではないか、と言っている。

 

以下は、読書ノートの抜粋。内容については感覚的に分かるかもしれない。

 

 

 

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こんにゃくゼリーともちーーもちのほうがリスクが高いにもかかわらずもちは食べ続けられるーーーベテランとバージン
酒ーーーこれもベテランバイアス。ほんとは高いリスクがあるが許容されている。
自然なお産ーーーこれもリスクがあるが軽んじられている
マスコミ報道によるバイアスーーー遺伝子組み換え食品のリスクは低いがマスコミ報道によりバイアスがかかている
                                                  安全であるという報道には評価されないが危険であるという報道は評価される
天然物質は安全で化学物質は危険か
毒キノコ、フグ、
ワラビには強い発がん物質がある(加熱で解決する)
カフェインにも毒性物資ありーーコーヒー80杯で致死量
じゃがいもの芽にはソラニンと言う毒があるーー現代にじゃがいもが発見されたら食料として認められないだろう
保存料の矛盾
ソルビン酸は保存料として使用されてきたがリスクがあるとの認識で使用量が激減
実際は、600g、どんぶり一杯を食べないと死にいたらない
保存料を使用しないことで食品を早期に廃棄してしまう、冷蔵のために多くの電力を使用するーーソルビン酸のリスクが低いにも関わらずリスクの過大評価で多くのコストを払っている
基準値の決め方
動物に毎日投与して影響がでる最大値ーー>これの100分の一が人間に対する摂取最大値になるーー一日の最大摂取量
水でも塩でもすべて過大摂取することで人体に影響は出るーーー化学物質だけが悪者ではない
リスクに過大反応をして逆に別のリスクを起こすこともあるーーーー水道水にホルムアルデヒトの検出で取水制限>水道がないことで感染症の発生リスク

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コメント: 2
  • #1

    YOk (水曜日, 14 11月 2012 22:27)

    自然界に元からある(ように見える)リスクは「しようがない」ものとして許容、人間が人工的に作りだしたリスクは「元に戻す」手段として許容せず。。。ということでしょうか。

  • #2

    管理人 (木曜日, 15 11月 2012 15:40)

    そう言うことになりそううですね。

    過大評価されているリスクがあったり、過少評価されていたり、ですね。管理工学的にいえば重要度x発生頻度で評価するんでしょうがそもそも重要度とか頻度の評価も難しい訳なので結果的にカンで判断でしょうか。