秋の自転車旅2010 一日目、会津ー桧枝岐

毎年、春と秋にはロングライドをするのが恒例になってきた感じがする。昨年の春はCoast-To-Coastの本州横断、秋は能登半島、今年の春は北関東・南東北。で、今年の秋は題して「ザ・ディーペスト本州」。ツーリングガイドの丹羽隆さんが企画した会津、桧枝岐、銀山平のツアーに便乗。タイトルは丹羽さんの命名。通年で住んでいる人がいない地帯で日本では二番目に広い地域がこの辺、というのが彼の主張です。一番は北海道縦断ツアーで走ったことがある「朱鞠内湖」近辺とか。全国を走った彼が言うことなので本当なのかも知れない。
丹羽さんのツアーには9年ほど前から何回か参加してきた。参加者も皆リピータで今回の18人の参加者の中にも懐かしい顔も何人かいた。いつもすぐに和気あいあいとなるのがこうしたツアー。

長い日記になり恐縮です。自分の記録として残したかったし、いいコースなので興味がある方への情報提供ということでご容赦を。

 

 

 

10月9日
初日は自宅を早朝に出発して北千住から東武線の快速会津田島行きに乗車。6輌の列車はほぼ満員。すぐには座れなかったが乗り換えなしで目的地まで行けるので助かる。急行の類は指定席が売り切れで乗れなかった。10:40に集合場所である会津田島駅に着いた時にはすでにぽつぽつと雨模様。到着早々、北海道を一緒に走ったN氏と再会。嬉しかった。彼とは秩父、名栗をよく走ったものだ。
全員がそろった12時過ぎにしっかりと雨支度をして出発。
次の集合場所を目指して思い思いのスピードで289を走る。参加者の荷物を積んだサポートカーが最後尾を走る。雨は弱くそれほど気にならない。ただ、滑りやすい路面に注意して慎重に走った。快適な道で思わず先頭に飛び出して走ってしまった。16Km先の駒止トンネルが最初のピーク。ここまで400mの登り。


駒止トンネルの手前にある道の駅で集合。相変わらず雨は続く。でも、皆笑顔。これから続く長いトンネルを避けたい初心者はサポートカーでここをスキップ。2Kmのトンネルは明るく意外と安心して走れた。交通量が少ないので楽だ。
トンネルを出ると10Km位の下りが始まる。下って401に合流する手前にある道の駅で改めて集合。雨はだいぶ弱くなった。ガイド手製の焼リンゴとかコーヒーで体を温めた。何かとサービス精神が旺盛な方ですね。
山の中の351から352に入った。時々現れる集落は雪国であることを思わせる寒村の雰囲気。静かな山間の集落。時々集合して進むとようやく桧枝岐に入った。
桧枝岐は20代のころから訪れたいと思っていながら機会がなかった場所。越後からも会津からも遠く離れた場所にあり独特の文化が根付いている。村人が年に数回演じられる桧枝岐歌舞伎は260年におよぶ長い歴史があるらしい。そんな秘境というイメージで来たがさすがに今となっては秘境のイメージはなく現代の山間の村という感じになっていた少し残念。もうすこしひなびた茅葺の古い家並みを期待していたがみな新しい家になって立派な民宿も街道に沿って並んでいる。写真集を見ると1990年代頃までには古い建物は消えてしまったようだ。ちなみにこの地区に住む人たちの姓はほとんどが平野、橘、星だとか。
その一つである星さんの民宿「星の屋」に宿泊。今回のガイドがこの宿を気に入って自転車雑誌で紹介してからサイクリストが増えたとか。近くの温泉に浸かって半日の疲れを癒した。
この宿、食事が素晴らしかった。品数12品。それにご飯とみそ汁。地元の山菜、川魚を中心にした素朴な田舎料理そのもの。ぜんまいの天ぷらと一緒に山椒魚の天ぷらもあった。最後につなぎを一切使わない「裁ちそば」も出てきた。高級旅館で出てくるような高級食材は使ってないが実にいい味に出来上がっている。朝も同様に10品。いずれも完食しました。食後は宴会部屋でしばし歓談。

 

 翌日に続く